まだ日本が貧しかった1953年(昭和28年)頃のこと。
奉公先の船場から岐阜に戻った長良園の創業者、市川都一は、長良川の鵜飼を見て心を動かされ、ふるさとの大切な文化を香り高いお菓子として人々に届けたいと考えました。
甘いものが貴重だった時代、鵜籠を模したせんべいは見て楽しく食べて美味しく、岐阜を代表する銘菓としてたびたび皇室にも献上されました。
そして、多くの家庭に微笑みを届け、今日まで親しまれています。
鵜飼せんべいの原材料は、小麦粉、砂糖、鶏卵、膨脹剤のたった4点。シンプルなお菓子だからこそ、とことん素材にこだわっています。貴重な純国産鶏が産んだ岐阜県産の「もみじたまご」と、濃尾平野の澄んだ水と空気に育まれた岐阜県産の小麦粉を使用。
新鮮で自然の力にあふれた地元の素材を使用することで、繊細でありながらふくよかな味わいを作りだしています。
ふんわりした玉子の香り、表面はパリッと、中はサクサク、口の中てスッと溶け、ほんのりとした甘さが残る優しい味。いつも変わらぬ味をお届けするために、生地の仕込みから焼き上げまで3日という、あえて時間と手間暇のかかる昔ながらの製法を守り続けています。手間暇をかけ、心を込めててお菓子を作るのが、長良園のこだわりです。
「おばあちゃんの家にいつもあった」「旅館でお茶に添えられていた」など、岐阜の思い出といつも共にある鵜飼せんべい。「乾いてパリパリ、湿ってカステーラの味」と創業時にうたったとおり、焼きたても時間が経ったものも、それぞれの美味しさを楽しめます。旅行のお土産や訪問先への手土産に、家族団らんの時間や、お子さまのおやつに、ぜひご利用ください。